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兼業から専業へ、時代の流れに対応
(株)田中安工業所の創業は、昭和10年。当時は農業との兼業として、喫煙具などを製造していました。そして戦後に、口金などの製造販売を開始。その後、袋物に使われる副資材をメインに扱うようになり、現在へと至っています。創業から90年ちかい歴史において、大きな転換期となったのは、製造拠点の海外への移転です。現在では、中国に構える自社工場をメインに稼働させることで、コストをできる限り削減すると同時に、現地スタッフの育成にも注力し、品質も担保。より多くのメーカーの希望に応えられるようになっています。
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日本の繊細さが世界の最高水準に
イタリアで開催される国際的な展示会に、毎回出展しているという同社。近年では、海外ブランドからの発注も増加しています。その理由のひとつは、品質の高さです。小さなパーツや付属品を扱うからこそ要求されるのが、丁寧なつくり。さまざまな発注に対し、オーダーメイドで口金をつくっていく繊細なモノづくりは、世界的にも高く評価されています。また近年では、自社工場から、メーカーの工場へと直接納品する機会も増えたため、工場での検品体制を強めるなど、顧客満足度を高めるための取組みにも余念がありません。
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希少な技術も歴史の賜物
製造拠点が海外に移った今なお、一部の製品は、東大阪市にある自社工場で生産されています。そこで行われているのは、プラスチックの成形や、あしらいとなる部品の取り付けなど、人の手が必要な作業ばかり。特に竹を張り付けた口金は、国内外からの評価が高く、他国では真似のできない技術力の結晶となっています。カバンの口金は、人の手が触れる部分であり、日本の職人による高い品質が重要となるもの。これからも、膨大な数を手がけてきたことで培ったノウハウを活かし、業界へと貢献し続けていきます。