イマジネーションと技術が織りなす、素材(皮革と布帛)・副資材(機能性素材やパーツ)など各社渾身の一点を提案する『極めのいち素材』。第105回東京レザーフェアにて、人気投票でTOP3を獲得した企業へのインタビューを掲載します。つづいては後編です。(前編はコチラ)
【第1位】
株式会社 寿屋
品 名:KARUI
<コメント>
今、軽いのが売れてるの知ってます? 厚み0.3~0.4mmと軽さを追求。
川西鞣しでしかできないソフトさと素上げのタッチ感。是非触って、軽さと触り心地を感じてください。
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―どのような市場がビジネスチャンスとなりますか?
当初、開発段階の時点ではバッグへの用途を考えて作りましたが、開発後は衣料革での用途もあるのではないかと思いました。現在、まだサンプル段階ではありますが、この革を撥水加工してダウンジャケットに使用したり、ライダースジャケットなど衣料革としてのお話を多数いただいております。
―昨今の世界的な情勢と皮革業界の影響はいかがでしょうか?
弊社はオーナーが原皮屋ということもあり、国産原皮の価格情報がわかりやすい立場であるのですが、今のところ変動はあまりありません。ですが、鞣しの時に使われる薬品などが高騰しているので、どうしても市場に出る革の単価が上がってきてしまいます。海外の原皮を取り扱っている企業さんは、為替の影響や輸送費なども高騰しているので、もっと影響を受けていると思います。
―今後の展望など、ありましたらお聞かせください。
会社の方針としても海外に目を向けていきたいと考えています。私の主観になってしまうかもしれませんが、海外のマーケットを見てきた中、ソフトレザーといえばシープを使った革が多く、牛革でこれだけの柔らかさを目にすることはありませんでした。弊社では今まで様々なソフトレザーを開発してきましたが、その全てが海外でも十分通用する商品だと思っています。私としては、それらの商品を日本のソフトレザーシリーズとして、展開していきたいという願望があります。
―来場者の方々へメッセージをお願いします。
今回の極めのいち素材では、軽いタンニン鞣しの革を出す予定です。タンニン素材はクロムに比べ、基本的には重くなってしまう素材になります。このタンニンをどれだけ軽くすることができるか?・・・ある意味、自分への挑戦みたいなものですかね。(笑)その他にも柔らかい革から、軽い革など多岐にわたって取り揃えておりますので、実際に見て触って革という材質を肌で感じていただければと思います。
「こんな革はないか?」「こういった革はできないか?」などのご相談も承っておりますので、来場の際は、ぜひお立ち寄りください。
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各団体・企業情報はこちらから。
株式会社 寿屋(MEMBERページ):https://tlf.jp/member/kotobukiya/
株式会社 寿屋(公式サイト):https://www.v-kotobukiya.co.jp/