2022.12.26

【極めのいち素材】第103回 第2位 フジトウ商事株式会社(後編)

イマジネーションと技術が織りなす、素材(皮革と布帛)・副資材(機能性素材やパーツ)など各社渾身の一点を提案する『極めのいち素材』。第103回東京レザーフェアにて、人気投票でTOP3を獲得した企業へのインタビューを掲載します。つづいては後編です。(前編はコチラ

【第2位】
企業名:フジトウ商事株式会社
品 名:deer/Nature(蝦夷鹿革)
<コメント>
害獣駆除として廃棄されるところ、温かな人によって生まれ変わりました。ダイナミックな自然を5つのカラーに表現し、その1つが「大地」。

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牛、豚、馬、羊、山羊等に加えて、ワニ、蛇、トカゲなどの爬虫類や兎、鹿等の毛皮まで、様々な種類のレザーを扱っているフジトウ商事株式会社。大正10年創業という長い歴史で培った経験を生かし、お客様のニーズに合った最適な素材を提供しています。そんな同社について、「極めのいち素材」の担当者 谷口総氏にお話を伺いました。

―御社の考えるSDGsな取り組みなどございますか?

まっとうを紡ぎ、つなぐこと、伝えていくことだと思います。畜産の福産資源である天然皮革が皮→革になる工程にどんな人達が携わっていて、どんなお仕事をしているか、皮を鞣す工程にどんな種類があって、それぞれのメリット・デメリットはどうなのか。皮革を作る際の薬品・水質資源・森林資源・人的資源とかの背景や現状はどうなのか、など耳ざわりの良いことも良くないことも伝えていく、その上で作り手さん、使い手さんそれぞれに選択してもらう事でしょ うか。皮から革になるまでの工程に わってくれた人たちの気持ちのこもったお仕事、それらを紡いで、つなぐ、伝えていく。革屋としてまっとうなお仕事をしていくことです。

―皮革業界として「今、何を為すべきか?」など、ご意見ありますか?

以前に比べるとやはり革製品の売り上げ自体も減少傾向にありますが、それとともに職人さんの減少も問題だと思っています。素晴らしい技術が衰退するのは、私自身とてももったいないことだと思っており、フジトウ商事として何かやれることはないだろうかと考えておりました。そうした経緯の中、弊社では2 階にあるギャラリーの一部を解放して、弊社の革を使用して作られた製品の展示を行っております。飾られている製品はお取引しているデザイナーさんの作品で、各メーカーの宣伝も担っており、革の新しい情報発信の場として、このスペースを使っていただいています。弊社に革を買いに来られるお客様の中には「このような物を作りたいけど、作ってくれる人知らないかな?」などのご依頼を受けることもあるので、このようにクライアントとメーカーの橋渡しをすることで業界への貢献ができればと思っています。また、このギャラリーは単に橋渡しだけでなく、この革を使うことでこのような製品が作れるというサンプルにもなっており、素材からモノづくりへの想像の場になっているので、弊社に革を買いに来られるお客様には、ぜひ、見に来てほしいです。

―来場者の方々へメッセージをお願いします。

私はTLFをお祭りのようなものだと思っています。ビジネスに繋がれば、それにこしたことはありませんが、ビジネス抜きにして革のお披露目会なので、いろんな商材を目にして帰られるだけでも良いと思っています。弊社でも様々な革、提案、メーカー紹介など『困った時のフジトウさん』と言われるぐらい色んな提案もできると思っています。ぜひ、ブースにお立ち寄りください。

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各団体・企業情報はこちらから。

フジトウ商事株式会社(MEMBERページ):https://tlf.jp/member/fujitou/
フジトウ商事株式会社 公式サイト:https://fujitou.co.jp/