2022.12.05

【学生 ✕ TLF VOL.01】素材を学び、表現の幅を広げる。思いをぶつければ、夢は叶うと信じて。

PROFILE

髙木 麗亜さん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
シューズデザイン科

ローレン リム ソフィさん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
バッグデザイン科

深津 武史さん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
バッグデザイン科

文化服装学院

文化服装学院の歴史は、大正8年(1919年)まで遡ります。当時はまだ、着物が主流だった時代。そんな中で生まれた小さな洋裁学校がその始まり。1923年には、わが国最初の服装教育の学校として認可。以降、約100年にわたって、日本のファッション教育の中心的役割を果たしています。

INTERVIEWER

佐久間勇さん

株式会社カナメ

ファッション誌、業界誌等によく紹介されている植物タンニンなめしにこだわる染革販売卸を行う『株式会社カナメ』専務取締役。「入手困難とされる北海道産牛ホルスタインの原皮を仕入れる独自ルート」「都内にある自社工場が可能にする、圧倒的なスピード感を伴う対応力」「墨田区で長く受け継がれてきた、植物タンニン鞣しの技術と文化」といった強みを武器に、事業を展開している。

Theme01

経歴も目指す道も三者三様。
可能性を開拓し、未来へ。


佐久間

みなさん、こんにちは。今日はよろしくお願いします。ではまず簡単な自己紹介からはじめていきましょうか。私は『株式会社カナメ』の佐久間と言います。私たちの会社は、東京でタンニン鞣しの革をつくっている数少ない会社なんですよ。


髙木

私はシューズデザイン科の髙木です。広島出身で、高校を卒業した後、美容の専門学校に通っていました。だから美容師の国家資格も持っています。


佐久間

すごい。じゃあ今からでも美容師になろうと思えばなれるということですよね?


髙木

はい。手に職があった方がいいかなと思って。その専門学校を卒業した後に、ファッションをやりたいと思うようになり、今度は京都にあるファッション系の専門学校に行きました。本当はそこからフランスに留学する予定だったんですけど、コロナで行けなくなってしまって……。私は今年で24歳なんですけど、22歳の時に「これ以上フラフラしている場合じゃない!」と思って(笑)、上京してこの学校に来ています。


佐久間

なるほど。すでにたくさんのことを学んできたんですね。

すでに2つの専門学校に通ったと話す髙木さんは、自分の可能性を最後まで追求します。


佐久間

ではローレンさんは?


ローレン

私はマレーシア出身で、日本に来て3年目です。高校まではマレーシアの学校に通って、そこから1年間、日本語を学んだ後に来日しました。日本の別の専門学校でファッション・ビジネスを学び、今は文化服装学院のバッグデザイン科にいます。


佐久間

ローレンさんは小さな頃からファッションに興味があったんですか?


ローレン

はい。将来はファッションの仕事をしたいと昔から思っていました。ただヨーロッパに留学に行くのはちょっと怖い気がして、まずはアジアの国で勉強がしたいと思うようになります。その中で日本を選んだのは、ファッションが盛んな国だということと、両親がマレーシアにある日本の会社で働いているので、日本語を少し話せるという理由もありましたね。

母国マレーシアを飛び出し、日本を経て、将来的には世界的に活躍したいと語るローレンさん。


佐久間

では最後に深津さんもお願いします。


深津

はい。僕は兵庫県出身の深津です。ローレンさんと同じく、バッグデザイン科に所属しています。僕は高校を卒業した後に、一般の大学に通っていたんですけど、ろくに授業にも出ず、演劇ばかりやっていて。結局は休学をしながらフラフラしたあげく、大学は中退しました。あの頃は自分でも「オレ、何をしているんだろう」っていうような人生を送っていましたね(苦笑)。ただ高校の時からレザークラフトが趣味で、革の財布なんかをつくっていたんです。それを仕事にできれば最高だなと思って、この学校を選びました。

深津さんは、若い頃からの趣味を仕事にすべく、大学中退後に文化服装学院で新しい挑戦をはじめました。


佐久間

2人がバッグデザイン科で、髙木さんがシューズデザイン科なんですね。髙木さんはなぜ靴を選んだんですか?


髙木

京都で通っていた専門学校では、アクセサリーやシューズ、バッグなどを幅広く学んでいたんです。その後、さっきも言った通り、フランスに行けなくなって、文化服装学院に来ると決めた時に「自分がいちばん好きなのは何か」を考えて、靴を選びました。でも……、靴はつくってみると工程も多くとても大変で……、動機が甘かったかも知れません……。


佐久間

あれ? やってみると、イメージと違っていたということかな??


髙木

もちろん靴をつくるのはすごく楽しいんですけど、出来上がりは工場の職人さんには到底敵わないし、靴は買った方がどんなに楽かって(笑)


佐久間

でもまだ学生だからね。経験が足りないだけだと思いますよ。

髙木さんは「靴は難しい」と語りますが、作品の出来は立派なもの。鮮やかなスカイブルーが目を引きます。


佐久間

ではローレンさんがバッグを選んだ理由は?


ローレン

つくっていくプロセスにすごく満足感があるのがバッグだったんです。あと完成した時もとても嬉しくて。


佐久間

じゃあ卒業した後も、バッグに携わるお仕事をしたいと思っていますか?


ローレン

いずれはバッグに携わる仕事をしたいと考えていますが、デザインや制作だけでなく、ブランドのクリエイティブディレクターの仕事にも興味があるので、来年はファッショングッズ専攻科に進学し、他のグッズやマーチャンダイジングなど、もっと総合的な勉強をしようと思っています。

ローレンさんが持ってきてくれた作品は、こぶりなショルダーバッグ。そのままお買い物にいけそうなオシャレな仕上がり。


佐久間

深津さんはどうですか? このまま2年で卒業する予定ですか??


深津

はい。僕はこのまま卒業して、革工房に入って職人として働きたいと思っています。そして最終的には自分のブランドを持つのが夢ですね。それに向かって、現在、就職活動中です。


佐久間

なるほど。いいですね。期待しています!

深津さんの作品はポップなカラーのハンドバッグ。目の錯覚が起きそうな奇抜なデザインです。


佐久間

髙木さんは将来的にはどういう構想を抱いていますか?


髙木

私はいったん靴だけではなく、クリエイティブ系まで範囲を広げて探そうと思っています。たとえば企画職やグラフィックデザイナーなど、パソコンひとつでどこでも仕事ができる職種にも憧れがあって、だから今はファッションだけでなく、広告関係なども視野に入れています。いろんな経験を積んでから靴の世界に飛び込むのも良いかなって。


佐久間

みなさん、やりたいことがあってとてもいいですね。特に僕の場合は、学生の頃から「家業を継ぐ」ということが前提としてあったので、そのために何が必要かを考えて、アルバイトや勉強をしてきました。だから余計にみなさんのようにいろいろな可能性があるのが羨ましいです。

業界のプロとして、そして人生の先輩として、学生たちに優しくアドバイスをする佐久間氏。


深津

「家の仕事を継ぎたくない」とは思ったことはなかったんですか?


佐久間

僕の場合は親とは違うことがやりたいという気持ちが沸かなかったんです。それがいいのか悪いのかは分からないけどね。でも本当はやっぱり自分でいろいろなことに挑戦して、そこでたくさんの人たちと出会い、どんな仕事が自分に合っているのかを考えながら進んでいくのがいいと思いますよ。


深津

なるほど……。


佐久間

僕の感覚ですけど、30歳くらいまでは「自分はこの道だ!」って決めつけず、とりあえずやってみてればいいと思います。そこで違うと感じたならまた別の道に行けばいい。失敗してもいいからチャレンジをして、可能性を開拓しながら自分に合っている仕事を探していけばいいですよね。それに実際に働いてみたいなと分からないことも多いので、まずは飛び込んでみて、視野を広げて、その中でどうするのが一番いいのかを考えられれば大丈夫です。特に今はグローバルな時代だから、日本で働きたくないと思ったら海外で仕事をすればいいし、髙木さんが言っていたように、パソコンひとつあれば、どこでも仕事ができるようになっているからね。その無限の可能性の中で、好きなことを選んでいけるといいですね。

Theme02

まずは素材の知識を。
すべてを考える“料理長”を目指して。


佐久間

シューズの髙木さんも、バッグのおふたりも、実際に授業などで革を扱っていると思います。革の印象ってどうですか?


髙木

硬い革を使って靴をつくると、釣込む工程がとても難しくて、挑戦したいなと思いつつ、ずっと避けているんです(笑)


佐久間

う〜ん、確かに靴づくりは力も必要だし、難しいよね。でも素材による違いや、それぞれの長所・短所を学べているのはとてもいいことだと思います。革の中でも牛もあれば豚、羊もあるし、鞣し方でも特徴は変わってきます。それらを理解せずにデザインに合っていない素材を選んでしまうと、確かに釣込む時に裂けてしまうこともありますよね。


髙木

はい。男子学生は力もあるし、とてもきれいに釣込んでいる人もいるんですけど、自信がなくて……。


佐久間

なるほど。僕が思うのは、みなさんがものづくりをする上で大切なのは「自分が料理長になる」と考えないといけないということ。料理長になるためには、料理だけではなくて、食材や食器、ディスプレイのことまで理解しておかないといけません。どういう風に置いたらキレイに見えるとか、この食材を使えばこういう料理ができるとか、それらをすべて考えるのが料理長。だからまずは食材のことをたくさん覚えないとダメですよね。


ローレン

その食材が、革ということですか?


佐久間

そうですね。

学校以外の時間でもともに過ごすこともあるという仲良し3人組。トークセッションは、和気あいあいと進んでいきます。


佐久間

革でいうと、さっきも言った通り、牛もあれば豚も羊もある。タンニン鞣し、クロム鞣し、それらの特性を勉強しておけば、自分がつくるデザインをカタチにするときに、向き不向きがわかるから。


髙木

いろいろな種類があることを理解して、デザインごとに最適なものを選ぶのがいいということですね。


佐久間

その通り。素材の知識があれば、将来的に独立したときにも必ず役に立ちます。やっぱり会社勤めをしている間や、修行時代は、周りに助けてくれる人もいるし、3年も働けば、素材のことがなんとなく分かったような気になってしまうんだけど、独立してみて意外と知らないことばかりで困っていく人をたくさん見てきました。だけどその時には誰も教えてくれないし、どんどん自信を失ってしまう。


深津

発想力やデザイン力を磨くだけではダメなんですね。


佐久間

それももちろん大切だけど、まずは資料を取り寄せたり、勉強会に行ったりして、素材や道具の知識を得るのも大事だと思いますよ。どれだけ素晴らしいものを頭の中でイメージできても、カタチにできないことも多々あるからね。

関西出身の深津さんは、学校の仲間の中では、兄貴的、そしてムードメーカー的な存在です。


佐久間

ちなみに学校では素材に関する勉強もしますか?


ローレン

半年ほど「素材論」という授業があったので、大まかには学びました。私も授業で作品をつくる中で、革を選ぶ難しさを実感しています。革を見るだけだと、バッグの出来上がりのイメージができなくて……。でも佐久間さんが言っていた通り、素材をたくさん知って、その特徴を理解すれば、想像しやすくなるんだと思いました。


佐久間

そうですね。そこは経験していくしかないと思います。僕たちでさえ、毎日が勉強ですから。

笑顔がキュートなローレンさん。来日当初は寂しさも感じたそうですが、今は友達がたくさんできたそうです。


佐久間

みなさんは今、自分たちで使う革をどこで選んでいるんですか?


ローレン

学校に「革部屋」と呼ばれる倉庫のようなところがあるので、そこで選んでいます。


深津

あと去年までは「応用的な作品は自分で革を探しに行く」というルールがあったので、革屋さんにも足を運びました。今は学校に在庫がたくさんあるので、自由に使っていいようになりましたけど。


ローレン

バッグをつくるにはある程度のサイズが必要なので、学校以外で革を買うとけっこう高くて……。でも安っぽい仕上がりになるのもイヤなので、難しいです。


佐久間

よく分かります。ただ高い革を使ったら、出来上がりも必ずよくなるかと言うと、そうとも言い切れないんだよね。まずは自分がつくりたいと思うバッグや靴をイメージして、柔らかさや色なんかを選びながら、どういう革が適しているのかを考えていくのが大切なことです。自分がつくりたいイメージに合う革こそが、いい革だからね。


深津

なるほど。「いい革」と「高い革」はイコールではないんですね。


佐久間

そうそう。

落ち着いた雰囲気が印象的な髙木さんは、ファッション業界のみならず、幅広い選択肢の中から自分の将来を模索中。


佐久間

みなさんのようなつくり手の頭の中には「何十年も使ってもらってエイジングを楽しんでほしい」「パッと見てポップな感じに仕上げたい」「色重視でメタリックなものにしたい」……など、いろいろなイメージがあると思います。その時の自分が求めるカタチに合う革が「いい革」なんですよね。「全員にとっていい革」なんてものは、この世にないってことです。


深津

「いい革」の基準が毎回変わるってことですね。でも「これを使っておけばいい」っていう正解がないから、逆に難しいかも……。


佐久間

そうとも言えます。自分が描いているものによって、どの革がいいのかは常に変わっていきます。だからこそ、まずは素材の特性を知るのが大切ですね。引き出しがたくさんあれば、最終形をイメージした時に、適した素材がすぐに浮かんでくると思います。たとえば大まかに言うと、経年変化を楽しんで、使えば使うほどツヤを出したいのであればタンニン鞣しの革がいいし、柔らかさや軽さを求めるならクロム鞣しがいい。そういう判断ができるようになっていくから。でもそういう引き出しがないと、つくれるものが限られるし、発想も偏っちゃう。


ローレン

そういう知識をどうやって勉強すればいいんでしょうか……。


佐久間

たとえば『革のソムリエ』という授業があります。それを活用するのもいいですね。


深津

それは無料ですか?


佐久間

試験は有料ですけど、授業は無料です。初級だったらみなさんと同じ学生で受講している人もいるし、深津さんが目指すような有名カバン工房の方もたくさん受けています。その試験を受けることで「革の基本的な知識があります」という証明になる資格がもらえるので、就職活動においても有利になるかもしれないですね。

Theme03

学びたい。そしてつくりたい。
夢を叶えるために、貪欲に。


髙木

佐久間さんに質問があります。私たちが普段からできる革の勉強法ってありますか?


佐久間

ありますよ。まずは街を歩いていると、たくさんのバッグや靴が売っていると思うので「これはなんの革かな?」と考えてみたり、あとはカタログや商品についているPOPなどの説明をみて、革の種類を覚えたりするのがいいですね。素材そのものではなくて、バッグやシューズなどの完成品を見ることでも革の勉強はできます。


ローレン

なるほど。それなら簡単にできますね。

クリエイティブディレクターとして、世界的な活躍を目指すローレンさん。これからの飛躍に期待です。


佐久間

あとは渋谷、新宿、六本木……、それぞれの街で、どんなデザインのものが、どれくらいの価格で売られているのか、素材はどういったものなのか、そういったことをチェックして頭に入れておくのも大事です。みなさんの学校は新宿のすぐ近くなので、学校帰りにでもできることですね。


深津

わざわざ革屋さんに行かなくても、アパレルショップで完成品を見ることでも革の勉強ができるんですね。


佐久間

そうですね。それに店員さんに聞けば「どこの革で、どういう作り方なのか」を教えてくれる場合もあると思います。どんどん質問していくといいですね。もちろん自分の作品づくりも大事だけど、中にこもっていないで、どんどん外に出ていくのが大切なことなんじゃないかな。情報をどんどんキャッチしてください。

パソコンひとつで仕事ができるような職種も視野に入れている髙木さんは、ここからどんな人生を歩いていくのでしょうか。


深津

僕も質問させてください! 佐久間さんの会社ではタンニン鞣しの革を扱っていると聞きましたが、僕もタンニン鞣しが大好きです。


佐久間

そうですか。嬉しいな!


深津

もちろんクロム鞣しの革にも良さはありますが、タンニン鞣しのものって、“生き物感”が強いっていうか、生き物としての鼓動を感じるような気がして。佐久間さんが感じるタンニン鞣しの革の魅力ってどういった部分ですか?


佐久間

やっぱりタンニンをゆっくり入れることで革が出来上がっていくので、長く使ってもらえるし、使えば使うほど良さが出てくるところだよね。新品の状態もいいんだけど、自分だけの見え方に育っていくというか。手入れをすることで、自分だけのオリジナルになっていく。その化けていく工程が楽しいんだよね。


深津

その感覚はとてもよく分かります。実は3年ほど前に友人に名刺入れをつくってプレゼントしたことがありました。この前3年ぶりにその友人にあったら、名刺入れのカタチが変わって、とてもツヤが出ていたんです。それを見て、持ち主のもとで革も一緒に成長して変わっていったんだなと思ったら、涙が出そうなくらい嬉しくて。


佐久間

とてもいい経験だと思います。つくり手冥利につきますよね。

学生でありながら、すでにつくり手としての喜びを実感している深津さん。その表情には自信がみなぎります。


佐久間

深津さんは工房を志望しているということでしたけど、すでにいくつか応募はしているんですか?


深津

はい。でもまだ内定はもらえていなくて……。働きたいと思った工房は募集をしていないこともあって悩んでいます。


佐久間

なるほど。もしかしたら革の工房だったら、募集しているところを探して、そこに応募するより、自分がつくった作品を持って、「働かせてください!」って直接行っちゃってもいいかもしれませんね。私たちの会社でもそういった工房と取引がありますが、職人さんたちは本当に革が好きで、つくることが大好き。革の仕事が楽しくてしょうがないって感じなんですよね。さっきの話を聞いていると、深津さんもそういう感じがするから、自分から積極的にアプローチすればいいと思う。


深津

なるほど。そうします!

自身の経験やお仕事のつながりの中で得られた知識を元に語られる佐久間氏の言葉には、リアリティが宿ります。


佐久間

あとは根性を見せられるかだよね。パソコンで仕事をするわけじゃないし、学歴なんかもいっさい関係ない世界。1〜2回でめげずに、10回でも20回でも門を叩くくらいの覚悟で真剣に行けば「お前、気に入った!」ってなるかもしれません。そういう現場の人たちの話を聞くとね、最近は男性の方が凹みやすいようですね。ちょっと断られると、めげちゃうみたいで。


深津

僕もめげてしまうことがありますね……。


佐久間

そうでしょ? でも女性はそんなことはなくて、意外と強いと聞きます。


髙木

はい。私も1回くらい断られても、ぜんぜんなんとも思いません(笑)


深津

すごいなぁ……。


佐久間

とにかく大事なのは、自分の思いをぶつけること。自信作を持って行って「まだまだこれからですけど、どうしても勉強したいんです!」って、貪欲に学びたいという姿勢を正面からぶつけてみようよ。仕事が終わってからの時間も勉強しまくるくらいの覚悟でね。そうすれば夢は叶うよ。ものづくりの世界っていうのは、そういうところだから。

目指す道は三者三様。文化服装学院の名だたる先輩たちにも負けない活躍を期待しています。


佐久間

すでに職人として働いている人たちも、そういう若い人材を求めているはず。打たれ強くて根性があって、なにより「つくりたい!!」と強く思っている人ですね。ここにいるみなさんなら大丈夫。頑張ってください!


深津

はい。がんばります!


ローレン

ありがとうございます!


髙木

ありがとうございました!

COLLECTION01

髙木 麗亜さん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
シューズデザイン科

『Daddy』/ 『mine』

Daddy
ファッションが大好きな父の為に作った特別なローファーです!姪っ子、父からすると孫にあたる子が描いた絵をトレースしてオリジナルタグをつくりパイピングに縫い付けています。ハッピーが詰まった1足です!

mine
自分の好きだけを形にした作品です!色、形、丈、すべてにこだわった自分だけの特別なブーツです!

COLLECTION02

ローレン リム ソフィさん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
バッグデザイン科

『BISCUIT TOTE』 / 『Kinetic』

BISCUIT TOTE
コンセプトはヴィンテージシックです。パッチワークの縫い目がビスケットのように見えるので、ビスケットトートと名付けました。 持ち手とタッセルのデザインが、バッグをすっきりとスマートに見せてくれるよう意識しました。

Kinetic
シックで楽しく、面白い印象になるようデザインし、「キネティック」とバッグに名付けました。このバッグを持って歩くと揺れるシルバーとプラスチックのパネルは、動きと音を生み出します。 また、パネルが動くことでパネルに光が反射し、さまざまな角度から異なる方向に光を放ちます。

COLLECTION03

深津 武史さん

文化服装学院
ファッション工芸専門課程
バッグデザイン科

『蜃気楼』 / 『革新』

蜃気楼
揺らめく佈気楼を、バッグ全体で表しました。前と後ろを左右に少しずらすことによって、形を際立たせています。蜃気楼は自然の中にある科学的な事象であって、不規則性の中にあるその規則的な形に魅力を感じデザインに使用しました。目を疑うような、綺麗な違和感を生むことを目指しました。

革新
自分の私用、就活用のバッグとして制作。社会人の使用するオーソドックスなものに、バッグデザイン科として何か面白いエッセンスを加えたいと思って、デザインしました。革が破れて次の新しい革が出てくるように、新たに次のステージに進む自分を鼓舞するようなメッセージを付与しました。