求められる「快適性」を限られたスペースに付加する機能素材の先駆者たち。

靴に関わる素材と副資材に特化して事業を行う（株）大裕商事。人工皮革に合成皮革、合成繊維、本底にインソール……と、国内トップクラスの幅広い製品ラインナップを誇ります。また、革靴に機能性素材を取り入れた先駆者でもある同社。創業から半世紀にも及ぶ期間を、素材の進化とともに歩んできました。靴に求められるものをリサーチしながら、自社で研究開発を行い、先進的な材料をうみ出す。その中で培われた経験や知見があるからこそ、多様化を極める市場のニーズにも応え続けられるのです。

製法や製造コスト、商品となった後の使用環境など、あらゆる側面から最適な素材を判断し、メーカーへ提案するのが同社の方針。機能性素材に関する膨大な知識をもとに、顧客のオーダーを確実にカタチにしていきます。そもそも靴に使われる素材は、商品の意匠に影響を与えるだけでなく、履く人の全体重を支えるもの。そのため、安全性や均一性を保持すると同時に、限られたスペースに必要な機能を装備させなければなりません。それらを実現する高い技術力と提案力が認められ、現在では多方面からの絶対的な信頼を得るに至っています。

商品の企画から、研究・開発、デザインに販売まで、一貫して手がける同社。特徴的なのは、検査機関までを自社に完備している点です。その内容も、物性の測定から、抗菌・抗カビ、さらに消臭試験までを網羅。これらの検査機能を充実させることで、より本質的なニーズに応える素材の提供が可能になっています。また、これまでさまざまな素材をうみ出してきた実績があるからこそ、それらを組み合わせることで、次なる新素材をつくり出すことも珍しくありません。今後もメーカー各社の願いを叶えるべく、惜しみない努力を続けていきます。