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脈々と、着々と、高みを目指した歴史
(株)山上商店の創業は、業界でも最古参と言える明治30年。袋物や工業製品の部品用の革を扱う問屋としてスタートします。現在でも羊や山羊が豊富に展開されているのは、かつてそれらの需要が高かったため。そのラインナップ自体が、長い歴史を物語っています。「これだけの歴史を途絶えさせてはいけない」と強い意志を見せるのは、四代目となる古家氏。希少性の高い国産カーフをメインに、過去に人気を博した革の復刻や、自社での二次加工などに注力し、独自のポジションを確立しています。
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唯一無二の提案は「オール国産」で
牛や山羊、鹿、ラクダなど、多種多様な商品を取り扱う同社。その中でも、特に注目したいのは、カーフです。その理由は、すべて国産であること。国内での屠殺量が圧倒的に少ないカーフの原皮は、必然的に流通する量も限られています。それにもかかわらず、安定的な供給ができるまでの仕入れルートを確立していること。それが同社の強みです。また、海外産では難しい小ロットオーダーに関しても、自社内に在庫を確保することで、一枚からの納品が可能。長年の経験と、協力工場の高い技術によって生まれるカーフは、多くのメーカーに選ばれ続けています。
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未来を見据え、先人に師事する
開発にかける想いと、飽くなき探究心。同社の真髄はそこにあります。職人が減少した現代において、稀有な加工となった「手もみ」を、今なお社内で行っているのが、その好例。先人たちの技術や手法を蘇らせるべく、残された古い資料を調べたり、時には現役を退いた職人たちに話を聞いたりしながら、時間と労力をかけて、研究を進めています。伝統的な技や工法が、失われていく昨今。そういった中でも醸成し続けた「温故知新」の精神が、今日も多くの人の記憶に残る一枚をうみ出し続けています。