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天然毛の持つ価値を伝え続けて一世紀
カナヤブラシ産業(株)の前身である大内刷毛店が東京・浅草にて創業されたのは、大正3年。その後、関東大震災や太平洋戦争などを経て、創業者家族が疎開した京都府「金屋町」の名を冠し、現在に至ります。コストや加工の容易さから、化学繊維製がメインとなった各種ブラシ。それでも同社は、手間のかかる天然毛にこだわり続けています。その理由は、100年以上の歴史の中で、その良さを誰よりも理解しているからこそ。使っていく中で摩耗され、それぞれの用途に馴染んでいくという特長は、化学繊維に再現できるものではありません。
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使い手に寄り添った世界に一つのブラシを
クライアントのオーダーに対し、毛の種類や長さ、硬さ、持ち手の形状などまで、細かく調整することで、最適な一本を提案する同社の姿勢は、まさに「フルオーダーメイド・ブラシ」と呼ぶに相応しいもの。そのほとんどを、自社工場で、一つひとつ、手仕事で仕上げていくので、小ロットの提供も可能です。さらに、100種を超える自社製品が商品化された今なお、日々、新しい価値を備えた商品が開発されているとのこと。そのこだわりや探究心のすべては、手にした人に「使ってよかった」と感じてもらうためと、代表の大内氏は語気を強めます。
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創業時の志を現代でも受け継いで
もともと卸売専門だった同社が創業以来、モットーとして掲げてきたのが「堅実低価」という考え方です。その精神を受け継ぎ、より高品質なブラシを、より身近で手軽な存在に、という思いから、平成10年に小売り専門店「かなや刷子」をオープン。天然毛の上質な使い心地を体感したうえで購入できると、外国人観光客を含めて、好評を博しています。現在では、浅草に二店舗、合羽橋と鎌倉に一店舗ずつの計四店舗にまで拡大。直営店だからこそ叶う「堅実低価」を実現し、多くの消費者に選ばれています。