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百三十余年の歴史がつくり出すもの
吉比産業(株)が大阪の地で創業したのは、明治15年のこと。もともと幕府や藩が運営する蔵屋敷に通う出入り商であった初代・吉比為之助氏が、革の依頼を受けたことを機に、本格的に皮革商として、現在にいたる長い歩みをスタートさせます。その歴史は、紛れもなく業界の中でも随一。我が国における皮革産業の黎明期から蓄積されたノウハウが可能にする、厳選された商品ラインナップが、現在の同社の強みのひとつです。今後は、業界の外にも目を向け、一般の消費者に革の文化に興味を持ってもらえるよう、より広く伝えていきたいと、六代目にあたる吉比代表は語ります。
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間に立ち、人と革をつないでいく
タンナーやメーカーの間に立ちながら、事業を進める同社が重んじていること。それは人と人とのつながりです。明治初期から海外を飛び回ることで得た仕入れルートを活かし、丁寧に対話を重ねながら、原皮の種類と、それに手を加える職人との最適な組み合わせを選んでいく。その積み重ねこそが、現在可能になっている、あらゆる革における安定供給をもたらしていると同時に、国を超えたたくさんの関係者と、正面から向き合いながら、理想を超える答えを導き出してきた歴史を物語っています。
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学びを通して、革を愛用品に
現在、所属する組合を通して、同社が関わる新しい活動。それが、一般の消費者によりいっそう革を好きになってもらうことを狙った『レザーソムリエ』という資格制度になります。また、百貨店などの販売員こそ、革の特長や良さを知ってもらうべきだという考え方から発足した『販売員研修』にも参画。革の持つ特長や製造工程などを知ることで、消費者に革製品を長く愛用してもらうことを目的としています。これらの啓蒙活動を通して、革のある日常が根付いていくよう、今後も取り組んでいく所存です。