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疑問からはじまった、爬虫類専門の歴史。
爬虫類皮革の取扱いを中心に幅広く事業展開をしていた(株)太閤から、平成16年に(株)太閤染革として、爬虫類皮革の鞣し部門を独立させることで誕生しました。源流である(株)太閤は、太閤染革の代表、大橋マブ氏の父である大橋光政氏が、昭和39年にその歴史をスタートさせます。もともと革問屋に勤めていた光政氏が、委託先のタンナーに原皮の鞣製依頼をすると「原皮が溶けた」という理由から、預けた原皮の半分しか納品されなかったことが、きっかけ。その言葉に疑問を持った光政氏が、バケツを40個用意し、自身で薬品を揃え、独学で鞣しを行った結果、ほぼすべての原皮が溶けることなく、納品できる革となりました。それを機に同氏はタンナーへと転身し、約半世紀がたった今、その流れを汲む太閤染革が、国内に6社しかない爬虫類専門のタンナーのひとつとして、揺るぐことのない地位を確立するに至っています。
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高難易度の素材を専門に扱い、世界品質を担保し続ける。
原皮の調達が困難であり、かつ、鞣しの方法も他の革と比べて非常に繊細な扱いが必要であるエキゾチックレザー。それらを専門にするということは、大きなリスクも背負うことと同義となります。その中で同社は、鞣しから染色、加工に至るすべてを自社工場で行うことにより、高いクオリティを維持し続けてきました。しかも、加工や染色でごまかすことなく、鞣しの段階から仕上がりにこだわることで、素材本来の個性を引き出すことに成功。手間を惜しむことなく、常に1枚1枚に対してきめ細かく、丁寧に対応することで、世界的ハイブランドにも採用される圧倒的な品質を生み出し続けています。
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新たな潮流をつくりだし、誰もが認めるブランドへ。
皮革業界に身を置くすべての企業に、時代に合わせた変化が求められている昨今。爬虫類皮革専門の鞣し工場である同社は、鞣し業に加えて、革販売業も開始しました。タンナーは長らく、革問屋からのオーダーに合わせて革をつくってきました。その中で同社は、自ら卸問屋や製品メーカー、個人のクラフト作家に、革を提案していきます。より市場や消費者に近いところからの意見が、自分たちのさらなる成長につながる。加えて、長年培ってきた知識とノウハウをさらに活用できると考えた結果の決断です。さらに、「これまでに例のないジャンルとも積極的にコラボレーションしていく」と大橋氏は語気を強めます。同社がもつ、固定概念にとらわれない柔軟な発想力と、爬虫類専門という稀有な存在感、そして確かな技術から生み出される品質があれば、日本製の爬虫類革が世界的なブランドとして認知される日も遠くはありません。